【大河ドラマ豊臣兄弟！】豊臣秀長は兄・豊臣秀吉をも凌ぐ守銭奴だった！？

豊臣秀長とは？

豊臣秀長は、豊臣秀吉の異父弟として誕生しました。幼少期には兄とともに極貧の生活を送りましたが、秀吉の出世により、やがて戦国の動乱に巻き込まれました。

秀吉とともに各地の合戦に出陣し、苛烈な戦となった中国攻めの鳥取城攻めでは大将をつとめています。その後も、山崎の戦い、賤ヶ岳の戦い、紀州攻めなどに参戦し、いずれの戦でも武功を挙げました。さらに、四国攻めでは、豊臣軍の総大将を務め、長宗我部元親を降伏させるという大戦果を挙げました。

これらの功績が認められ、豊臣秀長は紀伊、大和、和泉の３ヵ国７３万石の大名となり、「従二位　権大納言」という官職まで与えれています。

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豊臣秀長が守銭奴と言われる訳

「川角太閤記」によると、豊臣秀長は九州征伐の際、島津氏討伐のために出兵した際、73万石という広大な領地を持っていたため、多くの米を携えて従軍しました。

ところが、その米を共に戦う豊臣軍の武将たちに分け与えることなく、販売していたとされています。

このため、「援助すべき立場にありながら、利益を優先した」として、周囲の評判はあまり良くなかったようです。

また、「多聞院日記」には次のような記述があります。

秀長が治めていた紀伊（和歌山県）は、良質な材木が豊富に採れる土地として知られていました。紀州で伐り出された木材は大坂で売買されていましたが、その取引を担当していた秀長の代官が収益を着服していたようです。

この着服はやがて発覚し、秀吉の命によってその代官は処刑されました。この事件により、秀長の評判にも傷がつき、面目を失う結果となりました。

ところが、秀吉はこの件について必要以上に激怒して、「正月に顔を見せるな」とまで秀長に伝えたとされています。このことから、「秀長自身が代官に不正を働かせたのではないか」という噂があったようです。

秀長が亡くなったとき、居城・郡山城に備えられていた金銀の量は、驚くほど多かったようです。

金子はおよそ6万5千枚、銀子にいたっては六畳間いっぱいに積み上がり、もはや数えることもできないほどだったといいます。

豊臣政権を支える重鎮として、いざというときに備えて大金を蓄えていた、その理由は理解できますが、それにしても、あまりに莫大な額です。

これは、少年時代に極貧の中で育った秀長は、非常にケチな性格となって、このように蓄財をしていたのかもしれません。